アップルもやらかした!Androidの背面デザインはここがダメ!

by Martin Hajek

Androidスマホによくある指紋認証センサー・カメラレンズ等の配置の問題点について解説しました。同時に、iPhoneの背面デザインがよくできたデザインであることを解説しました。

中央揃えにすればいいってもんじゃない

Maurizio Pesce

背面の中心線上に、指紋認識センサー、カメラレンズが配置されているスマホをよく見かけます。これはホームボタンがないために、指紋認識センサーを側面(≒電源キー)か背面に置く必要があるからです。側面に配置するには小型のセンサーが必要なので、結果的に背面搭載が多くなっているようです。そして、端に寄せて配置すると使いにくいだろうということで、中央に配置されています。

しかしこれはデザイン的にアウトです。

なぜ中心線上に配置してはいけないのでしょうか。それは、指紋認証センサーやカメラレンズは主役ではないからです。

集合写真を思い浮かべてください。中央にいるのはどんな人ですか?おそらく、その集団で一番偉い人、一番の功労者、その他主役と言えるような人が、中央に配置されているはずです。それは言うまでもなく、真ん中が一番目立つからです。一番目立つところに一番大事なものを置くべきだと無意識に考えているのです。

そこでiPhone見てみましょう。

背面の中央には何があるでしょうか。まず、会社のロゴマークのリンゴ。そして「iPhone」という製品名。どちらも大きな意味のある重要な要素です。※ロゴマークの下にいろいろ書いてある点は後述。一方、カメラのレンズは端に寄せてあります。

では、指紋認証センサーや、カメラのレンズは、会社のロゴマークや製品名ほど重要でしょうか?

ノーです。

カメラも指紋認証も、格安スマホにすら搭載されているほど見慣れたものです。目立たせるようなものではありません。指紋認証センサーやカメラレンズは脇役。主役が中央なら、脇役は端です。

というわけで、スマホ背面の指紋認証センサーやカメラレンズは、中央ではなく端に寄せるべきということになります。中央揃えしておけばシンプルでかっこいいよね、というわけにはいかないのです。

カメラレンズを中央に配置することがデザイン上許容される例

ここで説明したのは、重要なものは中央に、重要でないものは端に寄せる、というルールです。そうすると、例えばカメラのレンズであっても、それが重要と言える場合には、中央に配置しても許されると考えられます。

カメラが重要な意味を持っているメーカー、それはファーウェイです。

ファーウェイは、有名カメラメーカーのライカとコラボしたレンズを搭載したスマホを展開しています。たんにカメラの性能がいいというにとどまらず、ブランド力あるライカのクオリティで写真が撮れる、というアピールポイントを端的に象徴するのがレンズです。
このレンズは十分に重要といえます。

HUAWEI Mate 10 Pro

ただし、ファーウェイはライカとコラボしてからずっとレンズを中央に配置してきたわけではありません。また、上記写真のMate 10 Proでも、指紋認証センサーを安易に中央揃えしています。指紋認証の方が顔認証より速いとか言ってないで、早く顔認証を開発するか、本体側面にセンサーを移したほうがいいでしょう。

なんか「iPhone」の下に書いてありますけど

iPhone 7

iPhone 8からは、「iPhone」のロゴの下にあった「総務省指定」や「Designed by Apple in California 」などが一切無くなりました。他にもモデル名とか「Assembled in China」とかが書いてありました。逆にいうと、今までずっと書いてありました。しかも中央揃えで。

誰がデザインしたか、ぐらいは重要かもしれませんが、どこで製造したとか、モデル名とか、「総務省指定」とか、重要とは言いにくいです。こういったものは、端に寄せるべきです。しかし、端に寄せるとダサい。文字の配置がズレていることのインパクトはかなりのもので、いくら重要でなくとも中央揃えしたくなります。

iPhone 8からは、法改正の関係で「総務省指定」を表面に刻印しなくてよくなったようです。海外の法規制もクリアしてるらしく、本体表面に刻印しないといけないマークはなくなったようです。というわけで、この機会に余計な表記を一掃した模様。

これは単に「スッキリしてよかったね」という話ではなく、デザイン面の大きな問題を解決した重大な成果なのです。

あとがき

最後までお付き合い頂いてありがとうございました。コメント等お待ちしております!

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